このシリーズ「ピアノ教室開業記録」では、私が知人の方のピアノ教室開業をお手伝いさせていただくにあたり、役立ちそうな情報を順を追ってご紹介しております。
前回までは全3回に渡ってホームページに関する内容の記事を書きましたが、今回はホームページと並んでもとても重要な宣伝ツール「チラシ」について書いていきたいと思います。
この「ピアノ教室開業記録」シリーズでは私が知人の方のピアノ教室開業のお手伝いをさせていただくにあたり役に立ちそうな情報を順を追ってご紹介しています。 第4話、第5話と続けて、ピアノ教室に必要なホームページを作るにあたって肝となる「テーマ」[…]
この度、私が関わらせていただくことになったピアノ教室はホームページに続いて宣伝用のチラシも作らせていただくことになりました。
今回は、個人的に勉強していった上で教室チラシを作成する上で重要だと感じたポイントを8つにまとめておきたいと思います。
ピアノ教室のチラシ作りに必要な8つのポイント
おもて面編
おもて面は、チラシの「第一印象」を決める部分です。情報を詰め込みすぎず、とにかくシンプルに届けたい人に届くようなチラシづくりを心がけました。
ターゲットを絞る
ピアノ教室に限らずチラシを作成する上でもっとも大切なことが「ターゲットを絞る」ということ。
チラシに限らず宣伝媒体には「反応率」という言葉があります。要するに「何枚配って何人が問い合わせてくれたか」を示す数字なのですが、ピアノ教室のチラシの場合、その反応率は良くてもだいたい0.001%以下。これは1000枚配って1人くればいい方という計算になります。
元々がその程度の反応率なので、誰に向けたチラシかがわかりづらかったり、全体的に当り障りのない内容のチラシだとほぼ見てもらうことなく捨てられてしまいます。
なので、今回のチラシでもチラシのおもて面一番上部に
「幼稚園、保育園、小学生のお子様をお持ちの保護者の方へ」
と大きな文字で入れました。他にも、
「5歳のお子様がいらっしゃるご家庭の方へ」
「社会人の趣味としてピアノをはじめてみませんか」
といったように、そのチラシが「誰に向けて」書かれているかが明確に伝わるような言葉を入れると見てもらいやすくなると思います。
シンプルかつインパクトのあるデザインに
チラシは先述の反応率からもわかるように、どうしても“見てもらえない”ことが前提の宣伝媒体です。(スーパーのチラシで反応率が1%)
なので、少しでも興味を引いて見てもらえるようにするために、おもて面に入れる情報量は極力少なくして、まずは「あ、面白そうだな」と興味を持ってもらえるよう心がけました。
そのために実際に入れた内容としては、
・ターゲットを絞る言葉「〇〇な方へ」
・ピアノの鍵盤の画像(紙面の30%くらい)
・教室の名前
・ホームページのURL
の4つだけ。
その結果、とてもすっきりとした、でもピアノ教室のチラシだとわかるデザインになりました。
うら面編
おもて面をシンプルにした分、見た人にとって必要な情報は裏にまとめました。チラシのうら面に入れた内容をまとめます。
教室の“特徴”を伝える
まずうら面を見た人が最初に目にするであろう一番上に「どんな特徴の教室か」を説明する言葉を入れました。これは置き換えれば「教室理念」とも言えます。
これを書くことで、そのピアノ教室の方針に共感してくれる人がチラシを読んでくれることにつながります。
画像を効果的に入れる
うら面のチラシのほぼ中央に画像を3つ入れました。今回入れた画像は、
・教室の外観
・教室のロゴ
・教室のピアノ
の3つです。やはり、画像の情報量は文字よりも確実に多いため画像を入れることで、わかりやすく教室の雰囲気を伝えることができます。
生徒の声を入れる
どんな教室かをしっかりと伝えてくれるのは、講師の言葉以上に通ってくれている生徒の言葉だったりします。
今回は、すでに指導をしていた生徒さんにアンケートをとってその「生の声」をチラシの中央下に掲載しました。
講師紹介を入れる
続いては、講師の紹介です。ピアノ教室のチラシだと、多くの方の目に留まるため、講師紹介を嫌がる方も多いかと思いますが、やはり受け取る人目線で考えると「どんな先生が教えてくれるのだろう」というのは絶対に気になります。
なので、今回はうら面の紙面の30%くらいにわたり、講師の紹介を行いました。内容としては、
・講師のプロフィール写真
・講師の想い
・講師の手書きサイン
の3つを入れて、どんな先生かを伝える工夫をしました。
「お問い合わせ」がチラシの目標
最後に、うら面の一番下の部分を使って教室の情報をまとめました。
・教室名
・住所
・アクセス(最寄駅など)
・電話番号
・メールアドレス
・ホームページ用QRコード
を掲載しました。チラシを配る上での最終的な目標はほとんどの場合「お問い合わせをもらう」ことにあると思います。そのため、お問い合わせに必要な電話番号やメールアドレスは一目でわかるように大きめの文字サイズで入れました。
テクニック編
最後にチラシ作成に関して今回取り入れた「テクニック」をいくつかご紹介しておきます。
手書き風の文字を入れる
人間は、全てパソコンで作られた手紙より、手書きの手紙の方があたたかみを感じます。ピアノ教室という非常に「人間的な習い事」を宣伝する上でも、このことはとても大切に感じました。
なので、チラシの中に「あたたかみ」や「人間くささ」を感じられるようにすることで、全部パソコンで書いたチラシよりも、見てもらいやすくなると思います。
今回の場合は、「手書き風の文字」を入れました。具体的には、
・生徒の声
・講師の直筆サイン
の部分を手書き風フォント、または実際に手書きで書いた文字の画像を使って「人間的なあたたかさ」が出るような工夫をしました。
ただ塾のチラシなどでよく見る全て手書き風だとやや雑多な印象を受けるので、手書き文字とパソコンの文字をバランスよく使うといいかと思います。
まとめ
今回は、ピアノ教室の宣伝に欠かせない「教室チラシ」について書いてみました。今は、無料のデザインソフトなどもインターネット上で使えるので、そういったソフトを使うと素人でもかなりそれっぽいチラシを作ることが可能です。
ちなみに今回私は、「Canva」というオンラインのデザインツールを使って作成したチラシを、「ラクスル 」 を通して印刷してもらいましたので、費用はほぼかかりませんでした。
チラシに関しては、普段何気なく生活しているだけでも、様々なデザインのものを目にする機会があるので、その中で「自分の目に留まったもの」をいくつか取っておいて、それを参考にしながらデザインしていくのもおすすめです。
最後までお読みいただきありがとうございました。教室の雰囲気にあったチラシづくりの参考になれば幸いです。