「アーノルド・ジェイコブスはかく語りき」より
アンブシュアについて世間的に言われていることは正しいが、
アンブシュアばかりに気をとられてはいけない。
大切なのは音楽演奏
唇には脳がないから、頭で考えたことがきちんと伝われば
唇は機能する。
アンブシュアのことよりも、バズィングのことに気を使おう。
振動が生まれなければ、
音楽は生まれ得ない。
良い振動の感覚をつかむために、
リムやマウスピースでの練習は、とても効果的である。
簡単なメロディを吹いてみたり、
憧れのプレーヤーの演奏を真似してみたりする。
楽器を使わない練習のときも、
エア(空気)任せにしてはいけない。
頭の中に音楽をイメージしてから、
最初の音から、良いサウンドで音楽する。
バズがよく響くためには、
唇は前方向に一定の距離を保つようにし、
唇を使ってエアを「押す」ような感覚に変える。
また、吹く前にセットアップや試し吹きはしないほうがよい。
それは、セットアップするときの機能と、
演奏をするときの機能が別系統の神経であるからである。
演奏時の意識のうち85パーセントは
バズを使って‘‘歌うこと’’に向ける。