吹奏楽部顧問の仕事内容は?一年間のまとめ

  • 2019年3月28日
  • 2019年3月28日
  • 吹奏楽
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仕事柄多くの吹奏楽部や先生方からご相談を受けるのですが、その中でも意外と(特に若い先生から)多いのが

「一年間でだいたい何をすれば良いのか?」

という相談。

今回は、東京都の高校を例に一年間で行う仕事内容を月ごとにざっくりとですがまとめてみたいと思います。

前半〜吹奏楽コンクールまで

4月

入学式・新入生歓迎会

新年度を迎え新入生に対して様々な演奏の場がある学校もあるかと思います。代表的なものとしては「入学式」「新入生歓迎会(クラブ紹介)」などがあります。

新入部員をたくさん獲得できることは部活を円滑に運営していく上でもとても大切なことですのでこういった年度はじめのステージは大切に取り組みましょう。

総会

東京都吹奏楽連盟が実施する「総会」があります。前年度の決算報告やその年の行事の説明、吹奏楽コンクールなど年間を通して大切な内容についての会です。

総会は、生徒だけで出席することも可能ですが、慣れてない先生であれば参加されると一年のイメージもできて良いかと思います。

バンドフェスティバル参加希望書提出締め切り

東京の場合、吹奏楽連盟が主催する行事として「吹奏楽コンクール」、「アンサンブルコンテスト」の他に6月に行われるバンドフェスティバルがあります。

このフェスティバルは文字通り吹奏楽部による祭典で、希望を出して通れば出演できます。曲もポップスなどでも出演できるため気軽に参加できるのが魅力です。

5月

新入部員パート決め

できれば5月頭までに遅くてもゴールデンウイーク明けまでに新入部員のパートを確定させましょう。特に夏の吹奏楽コンクールに新入生が出る場合には、この時期にパートが決まっていないとかなり厳しくなってきます。

パートレッスン①

新入生も確定するこの時期にパートレッスンを入れるのは効果的です。

正しい奏法やイメージを持って取り組むことで一年間を有意義なものにできるようになります。

吹奏楽コンクール曲決め

前年度3月までに吹奏楽コンクールの曲が決まっていない場合、5月頭までには吹奏楽コンクールの曲(候補含む)を決めるようにしましょう。

A部門の場合は課題曲と自由曲を1曲ずつの計2曲、それ以外の部門の場合は自由曲のみ1曲を決めます。

Ensemble Levent

吹奏楽部の一大イベントでもある「吹奏楽コンクール」。その吹奏楽コンクールで演奏する自由曲の選び方についてのレポートです。…

吹奏楽コンクール申し込み開始(6月まで)

例年、ゴールデンウィーク明けごろに吹奏楽コンクールの申し込みが始まります。申し込みを忘れてしまうようなことのないよう気をつけましょう。

なお、この申し込みの際に「曲目」「指揮者名」なども記入するようになっているためコンクールに関してのほぼ全てをこの時期までに確定させておく必要があります。

6月

吹奏楽コンクール申し込み締め切り

6月1日に吹奏楽コンクールの申し込み締め切りがあります。不測の事態を避けるためにも余裕を持って申し込みをすることをおすすめします。

また同じ日に参加費の振込締め切りもありますので、申し込みと併せて忘れないようにします。

バンドフェスティバル

4月に申し込んでいて無事出演が決まっていればバンドフェスティバルがあります。このフェスティバルは、吹奏楽コンクールとは違い曲も自由でポップスなども演奏できるためたくさんの学校の個性豊かなステージを見ることができます。

出演する場合は、「曲目」「演出」「一年生をどういった形で参加させるか」といったことを事前に決めて臨メルようにしましょう。

コンクール参加校説明会

コンクール参加校を対象とした説明会があります。部長さんなど生徒に行ってもらえるようにきちんと日時を伝えておきましょう。

7月

コンクールに向けた練習計画

7月は吹奏楽連盟関係の行事は特にありません。その代わり、夏休みも始まるなど翌月の吹奏楽コンクールに向けた練習が熱を帯びてきます。

コンクールまで、パート、セクション、合奏といったそれぞれの練習を効果的に組み立てて無駄のない練習スケジュールを作成しておくと良いと思います。

パートレッスン②

比較的練習時間も確保でき、部員の吸収力も高いこの時期にパートレッスンを入れるのもおすすめです。

野球応援

野球部も夏の甲子園に向けた予選がはじまり吹奏楽部も応援に参加します。強豪校で勝ち進めば進むほど、吹奏楽コンクールの練習と並行していくことになりますので、体調にも管理しながら保護者の方の力も借りながら乗り切るようにしましょう。

8月

吹奏楽コンクール実践練習

7月の終わりから8月頭にかけて合宿をするなど音楽的にも部活的にも充実してくる時期です。合奏を中心に音楽づくりを進めるのはもちろんのこと、体育館やホールを使った練習なども取り入れてこの時期にしかできないことを積極的に行なっていきましょう。

吹奏楽コンクール

8月15日までにはほとんど全ての部門のコンクールが行われます。当日悔いのない演奏をするためにも、当日の動き(音出しやチューニングなど)も想定した練習をして臨みましょう。

また初めてコンクールに出場する場合などは近隣の学校の先生に聴くなどして当日余裕を持って動けるようイメージをしておくことも重要です。

新体制発足

1,2年生のみでコンクールに出ていた場合を除き、コンクールを境に新体制になる部も多いと思います。

より気持ちよくスタートを切るためにもスムースに新しい体制(部長や副部長など)を整えましょう。この時、地域での演奏する機会など新体制での本番が近くにあると中だるみせずに進んでいけます。

後半〜吹奏楽コンクール以降

9月

学校行事や地域での演奏

新学期が始まるこの時期は吹奏楽部としては目立った行事はありません。ただ体育祭、文化祭、合唱コンクールなどの学校行事や幼稚園や老人ホームといった地域施設での演奏などがある場合も多いと思いますので、コンクール曲とは違った「しっかりした曲」に取り組むと良いと思います。

部内アンサンブル・コンテスト

活動に余裕がある場合は、部内でアンサンブルに取り組んでみてください。編成や曲など基本的には生徒に任せてしまって大丈夫です。秋から冬にかけてアンサンブルに取り組むことができるのはこの時期の魅力です。

10月

アンサンブルコンテスト申し込み開始

10月に入ると1月に行われるアンサンブルコンテストの申し込みが始まります。比較的期間が短いので、忘れないように申し込みましょう。

アンサンブルコンテスト申し込み締め切り

ぼーっとしているとあっという間にアンサンブルコンテストの申し込み締め切りがきてしまいます。また吹奏楽コンクールと違い、スコア(コピー)の提出が必要ですので気をつけてください。

地域向けコンサート

9月に引き続いて10月も地域向けのコンサートを企画しやすい時期です。アンサンブルに取り組んでいる場合はアンサンブルも含めて公演できるので積極的に地域に出て演奏する場を創りましょう。

11月

定期演奏会の企画(3月実施の場合)

この時期も比較的余裕があると思います。年度末3月に定期演奏会を企画する場合には、この時期くらいには企画の概要ができていると良いですね。具体的には「メインとして演奏するしっかりめの曲」や「企画ステージの内容」がわかっていると良いと思います。

12月

学校向けコンサートの企画

12月は後半冬休みに入ることもあり、クリスマスコンサート、ウィンターコンサートといった形で校内向けのコンサート企画ができます。季節的にも盛り上がる時期ですので、普段お世話になっている学校に恩返しする意味でも企画できると良いですね。

1月

アンサンブルコンテスト

年が明けてすぐに行われるのがアンサンブルコンテストです。これに伴い年末年始の練習場所の確保や、当日の楽器の運搬や動きの確認なども必要になってくるので、生徒が気持ちよくコンテストに臨めるような準備をしておきましょう。

課題曲の音源発表

1月になるとその年の吹奏楽コンクールの課題曲音源が発表されます。早い学校はこの時期から曲を決めて練習に取り組んでいくので、A部門に出る可能性のある学校は少し気をつけておくと良いと思います。

2月

曲のストックを増やす

入試などもあり学校が忙しい時期かと思います。ただ、3月(年度末)〜4月(年度始め)にかけて本番が立て込んできますので、そこで演奏する曲をしっかりと準備しておきましょう。

3月

卒業式

『G線上のアリア』『威風堂々』などを卒業式で演奏する学校も少なくないと思います。3年生を気持ちよく送り出すためにもしっかりと練習しておきましょう。

また卒業式で演奏する曲はハーモニーが美しいものも多いので「音作り」の観点からしても取り組むことには意義があると思います。

定期演奏会

年度末という区切りの良いタイミングで定期演奏会を企画する部も多いと思います。3年生の引退ステージがあったり、OB,OGのステージがあったりと学校によってその形は様々かと思いますが、どの部にとっても重要な演奏会になることは間違い無いので、時間と気持ちを込めて臨みましょう。

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来年度吹奏楽コンクール曲決め

定期演奏会に絡めつつ、来年度のコンクール曲(自由曲)をこの時期に決めておくと良いと思います。もちろん新入部員とのバランスなど年度が変わらないとわからない部分もありますが、4月になってしまうとドタバタすることも多いのでこの時期に決めておくのがおすすめです。

新年度の演奏に向けて

4月になると入学式、新入生歓迎会とまた新しくスタートしていきます。しっかりと新入部員も獲得できるように準備しておきます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。吹奏楽部の顧問の先生が一年間で何をすれば良いかをまとめてみました。

実際にはここに書いた内容以外にも本番に向けての選曲や練習の計画、トラックの手配といった付随する業務も出てきますので、年度の最初に学校ごとに一年のスケジュールをつくっておくと良いかと思います。

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