『アーノルド・ジェイコブスはかく語りき』より
楽器を吹くときの姿勢について。
楽器によっても異なるし、
人それぞれの体格についても当然異なるのだが、
ひとつ重要なポイントがある。それは、
背中の腰の骨が小さく内側にカーブしている
ということである。
ユーフォニアムは、ある程度の身長になると
座奏の際に猫背になりやすい楽器である。
それは、ひざの上に楽器を乗せてマウスパイプに顔を持っていくことで起こる。
基本的には、立奏の状態が理想であるから、
立った状態で楽器を体に持ってくる。
そのとき、
背中の腰のカーブを維持した状態で、椅子に座ると
腰で座っていることになる。
立っていても座っていても背中の腰の部分が小さく内側にカーブしているのが自然な状態である。
猫背はよくない。
人間は立った状態で、もっともエアを吸うことができる。
走ったり戦ったり、ヒトは立っている状態が最も機能的な体勢である。
背骨が長く伸びている状態を保っていれば、
最大限のエアを取り込むことができる。
逆に背骨が曲がっていたり、体が傾いていたりすると、
肺を最大限に使うことができず、部分呼吸になってしまう。
どんな姿勢でも演奏は可能なのだが、
腰のアーチがしっかりと保たれた状態であれば、
呼吸に必要な筋肉が連動して動くため、もっとも効率よく呼吸することができる。
そして吸うときだけでなく吹くときにも、その姿勢を維持する。
肩や、頭の位置が変わってしまわないようにし、
垂直方向に(胸郭は上に横隔膜は下に)意識をして呼吸をすれば、
自然と水平方向への伸張も生まれるだろう。
【まとめ】
ブレスをとる前に背柱を長く伸ばして、
演奏中もそのままの姿勢を保つこと。
特にユーフォニアム奏者の方は、
こちらの記事も合わせてご参考ください。
→【プレゼント】ユーフォニアム座奏用クッション