FREENANCE(フリーナンス)って一体何?評判とできること

2018年10月から始まったフリーランス(個人事業主)のための収納代行サービスと即日払いサービス「FREENANCE フリーナンス」

業界的にもフリーランスで活動する人も多い音楽業界。

今回ふとこちらのサービスを見つけたのですが、いまいちどういったサービスかわからなかったので、新しいサービス「FREENANCE フリーナンス」が一体どんなサービスで、どんな人に役立つのかをまとめてみたいと思います。

フリーランスを、もっと自由に

社会人=会社員だった一昔前とは違い、インターネットを使えば誰でもフリーランス(個人事業主)として自分だけで仕事が可能になった現代。

フリーランスはそんな個人を応援するために生まれたサービスだそうです。

名前の由来は「フリーランス(個人事業主)」+「ファイナンス(資金調達)」からできたそうで、フリーランスが抱えやすいお金の問題信用の問題を解決を背景に生まれたサービスです。

個人のスキルを社会に還元していく人が増えるこれからの時代に、こういったフリーランスサポートサービスは有難いですね。

評判と誕生の経緯

まだまだ新しいサービスですが、すでに個人事業主の方の間では話題なようで、少しずつ評判も出てきていました。

通常の検索やツイッターものぞいてみましたが、こわいくらいに「良い評価」が多いです。強いて悪い評判を乗せるとすると、

「審査までに時間(最長2週間ほど)がかかる」

という声がいくつか。ただ、これについてはそれだけ人気ということでもあるので仕方ないかなと思います。

また評判とは違いますが、このフリーナンスの誕生秘話が下記のページで紹介されていて共感したので併せてご紹介しておきます。

Qiita Zine

自身のスキルや経験知が強みとなるエンジニア。「より多様なプロジェクトに関わってみたい」、「収入を増やしたい」、「働き方を…

こんな時代だからこそ、「どんなサービスか」よりも「誰がどんな思いで作ったサービスか」の方が重要な気がしますよね。

具体的に何ができるの?

フリーナンスを使ってできることは主に3つ。個人で活動していると曖昧になりがちな「お金のやりとり」と「社会的信用」を助けてくれています。

  1. 振込専用講座を開設できる
  2. 仕事で事故があった際に補償をしてくれる
  3. 即日支払いをしてくれる

それぞれのサービスについて具体的に見ていきたいと思います。

1.振込専用口座を開設できる


参照元:https://freenance.net/service

フリーナンスを使ってできる一番大きなメリットとも言えそうなのが「(仕事用の)振込専用口座を開設できる」こと。

個人で仕事をし、それに対して報酬を振込でいただく場合、基本的には自分名義で開設した口座を先方に伝えると思います。もちろんこれでもいいのですが「本名で仕事したくない」「口座をたくさんの人に教えたくない」という人も中にはいると思います。

その点、フリーナンスを使うと仕事用振込専用口座を開設することが可能になります。この振込専用口座は

  • 好きな名前を選ぶことができる
  • 利用料無料
  • 週に1回まとめて自分メイン口座へ振込(振込手数料無し)

となっており、ウェブで何かを販売をする人であればショップ名、アーティストであれば芸名というように手軽に好きな名前で口座を持つことができます。

また、今はまだ新しいサービスで知名度もさほど高くないフリーナンスですが今後一般的に知られるようになれば、「フリーナンスの口座=安心」というイメージがつくということも上げられそうです。その理由は、

自分の信用を証明できる

フリーナンスで口座を開設するにあたって簡単な審査があります。この審査によって「反社会的勢力データベース」に登録されていないことを証明でき、社会的に最低限の信用がある人ということを証明できます。

またフリーナンスを使って入出金を繰り返したりその金額が増加することで「与信(信用)スコア」が上がり、個人であってもフリーナンスのブランドを通して自分の信用を証明することができるようになるそうです。

安心補償で発注先の企業も安心

個人でも大きな企業とやり取りをすることがあります。その場合に、企業側んに「この人に仕事を依頼しても大丈夫なのか?」「事故が起きた場合にどうなるのか」という懸念があります。

フリーナンスを仲介することで、フリーナンスの補償制度の対象となるため、企業側も安心して個人に仕事を発注することができます。

2.仕事で事故があった際に補償をしてくれる

フリーナンスには「フリーナンスあんしん補償」というサービスがあります。

参照元:https://freenance.net/service

先ほどの口座開設ももちろんありがたいのですが、個人的にはこちらの「あんしん補償」の方が画期的な仕組みだと思いました。

これは、文字通り「何か仕事で事故があった際には個人に代わってフリーナンスが補償しますよ」というシステムで、具体的には

  • 業務遂行中の事故
  • 仕事の結果の事故
  • 受託物の事故
  • 情報漏えいに関して
  • 著作権侵害に関して
  • 納品物の不具合に関して
  • 納期遅延に関して

といった状況で起きる不測の事態を補償(最大で5,000万円)してくれます。例えば

先方から預かっていた楽器を誤って破損させてしまった
仕事で使うパソコンがウイルス感染し先方の情報が漏れ損害賠償請求を受けた
職場が火事に遭って納期に遅れ、そのことで先方から損害賠償請求を受けた

といった事故の際に個人に代わってフリーナンスが補償をしてくれるのです。

会社員であればこういった場合に個人ではなく会社がその責任を負ってくれますが、個人で活動している場合には会社ほど支払い能力もなく責任を負う力も高くないことがほとんどです。

そういった万が一の事故の責任を個人に変わって負ってくれるというのは本当にフリーランスを助ける画期的な仕組みだと思います。

ちなみに、このフリーナンスを提供しているのは大手インターネット企業GMOでこの補償に関しても保険大手の損保ジャパン日本興亜が引き受けているので、その点でも安心です。

3.即日支払いをしてくれる

フリーナンスは、発注者に代わって即日支払いも行ってくれます。

こちらも収益が安定しないフリーランスにはありがたいサポートサービスで「急遽お金が必要になった」「次の仕入れをする元手が欲しい」といった時に、まだ取引先から支払われてないお金を最短即日でメインバンクに振り込んでくれます。ポイントとしては、

  • 手数料が3%〜10%
  • 支払額は1万円〜300万円
  • 取引先には知られない

となっています。

仕組みとしては、

参照元:https://freenance.net/service

①個人が発注者に対して発行した請求書をフリーナンス側が買い取る
②フリーナンスから個人に(先に)お支払い
③後日発注者からフリーナンス口座に支払われた報酬をフリーナンスが回収

という流れで、フリーナンス側はここで初めて手数料収入を上げているようです。とはいえ、企業との大口の取引など支払いまでにタイムラグが発生しがちな場合に即時支払ってもらえるこの仕組みは、仕事の回転率を高める点からも非常に助かるサービスだと思います。

フリーナンスの料金

フリーランス(個人事業主)にとって至れり尽くせりで非常に助かるサービス「フリーナンス」ですが、現時点ではなんと無料で使うことができます。

じゃあ一体どうやって運営しているの?

という疑問が当然浮かぶわけですが、その答えも公式サイトに掲載されていました。主な収益は、今後追加予定のものも含めて、

  • 即日払いの手数料(3~10%)
  • 振込の頻度増加に伴う手数料(予定)
  • 有料会員プランの追加(予定)
  • 広告収入
  • 融資斡旋

によって運営されていくようです。とはいえ、元々の理念でもある「フリーランスを、もっと自由に」と、フリーランス化を促進している会社だけに基本は無料で十分というスタンスはしっかりと継続してくれそうに感じました。

何れにせよ、現時点では無料で登録しておくだけですのでフリーランス(個人事業主)の方々は登録しておいて損はないのかなと思います。

フリーナンスを使うと良さそうな人

こんなフリーナンスですが一体どんな人に役立つのか。少しまとめておきます。

  • フリーランス(個人事業主)のみなさん
  • 独立してまもない人
  • 本名を出して仕事をしたくない人
  • 会社員の一方で副業をしている人
  • 仕事用の口座と普段使う口座を分けたい人
  • 個人でも信用が欲しい人
  • 大きな企業とのやり取りをしたい人

何れにせよこれまでフリーランス(個人事業主)としては難しかった問題を一気に解決してくれる「かゆいところに手が届くサービス」と言えそうです。

フリーナンス登録の注意点

かく言う私もこのフリーナンスに登録してみました。基本的には実名で仕事もしており振込もメインバンクを使っているのですが、今後は様子を見てフリーナンスの口座も利用してみたいと思います。

ただ、実際に登録してみて気になった点もあったので登録を検討している方は参考にしてください。

  • 口座開設には個人を証明する書類(データ)が必要
  • 口座開設までに最長2週間程度かかる
  • 個人対個人の取引には使用できない(個人対法人のみ)

音楽家にとってのフリーナンス

個人で活動する音楽にとってフリーナンスはどういった使い方があるのでしょうか。音楽家がやり取りする上で一番大きな法人はやはり私立などの学校法人だと思います。

私も学校から依頼を受けて演奏したりする機会がありますが、振込までにはある程度時間がかかりますし、相手が法人なだけにそれ相応の信用も必要だなと感じます。

そのほかにも、企業からの演奏依頼や公益財団法人からのワークショップの依頼など、意外とその活躍する頻度は多いような気がしたため、今回登録してみました。

基本的に登録自体によって損することはないので、個人で仕事をされる方は検討してみてもいいと思います。

フリーナンスの未来

公式サイトによるとFREENANCEフリーナンスは現在「特許」と「商標」の申請中ということです。

インターネットなどを経由して仕事を行う、フリーランス(個人事業主)にとってはまさに新進気鋭のサービスとも言えるFREENANCEフリーナンスですが、個人的には近い将来この言葉が一つの「ブランド」として当たり前になる時代がくるのではないかと思っています。

まとめ

今回、自分がわからなかったのでFREENENCEに関して改めて調べて記事にしてみましたが、調べれば調べるほど個人で働く人にとってはありがたいものだと感じました。

その中でも特に「自分の信用を社会的に証明」でき、「お金の流れをスムーズにできる」というふたつの点がフリーランス(個人事業主)にとって非常に助かるシステムだと思いますので、興味のある方はぜひ検討してみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

このフリーナンスは今後は様々なクラウドサービスとも提携していくようです。個人事業主の確定申告に役立つクラウド会計サービスについて下記の記事でも紹介していますのでご参考ください。

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