新任教師と二年目~新しく先生になる人へ向けて~

自分が、小学生・中学生を相手に音楽を教えていて思うこと。
また、それと演奏家との共通点について。

教える上で感じるのは、

「迷ってはいけない」

ということ。 

自分の場合、新任の時には、教えていただける先生もいない中
全てを一から作らなければならなかったので、
どうしても迷ってしまっていた。

それが二年目になると、全体的な完成図やゴール地点を想像できるようになるため
同じ内容を扱っていても迷わずに進むことができる。

教える側が迷っていなければ、生徒も着いてくる。
そりゃあ、迷っている人の後ろについていきたい人なんていない。

そして、この迷った経験は、
自分の引き出しとして蓄積されていく。

別のものに例えるなら、

一年目には山頂というゴールにたどり着く道をなんとか見つけて、
二年目にはその道よりも短い道や別の道を見つけていく。


そんな、感覚だろうか。 

ということは…

新任のときに「全く迷わない」というのは、いささかおかしいのかもしれない。

初めて登る山を、全く迷わないで山頂に辿りつくことができないように、
道なき道を一生懸命に進まないと山頂にはたどり着けるはずもない。

そして、一年目になんとかたどり着いた経験は、
同じ山を登る時に、近道を選んだとしても必ず役に立つ。 

ということで前言撤回!

新任の時には、「迷ってもいい」
ただ、例え迷っていても教壇に立った時に、それを生徒に悟られてはいけない。
そして何よりも、
「前に進むことをやめてはいけない」

立ち止まってしまえば、もうゴールすることはできないし、
そこまで着いてきていた生徒達もはぐれてしまうから。

山頂をしっかりと見据えて
坂の高い方へと歩いていけば、
どんなに遠回りしても必ず山頂にたどり着くことができる。 

そして、これはステージに立つ演奏家にも同じことが言える。
演奏家はステージへの扉を過ぎた瞬間から、
一人の楽器“”者である自分を“”じて
自分のするべき音楽を目指して進み続けなければならないのである。 

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